佐賀空港への陸上自衛隊輸送機オスプレイの配備まで、残り10日を切った。佐賀県にとっては、安全保障政策という意味を超えて、地域の姿が変わる転機となる。防衛省や行政、自治会、商工団体など各分野の代表者に、思いを聞いた。全6回。
―南川副校区には佐賀駐屯地が立地し、自衛隊員と家族約千人が隣人となる。
私の子どもの頃に比べて川副中の生徒は激減し、体育祭はさみしい限りだ。人が足りずに無くなった部活があるし、他の中学と合同で実施せざるを得ない運動部もある。駐屯地開設で子どもたちが増えて活気づいてほしい。隊員の若い力に期待しているし、気持ちよくお付き合いしたい。民間のアパートに住む隊員にぜひ自治会に入ってもらい、祭りや伝統行事、イベントに協力してほしい。転勤で数年でいなくなる懸念はあるけれど…。
―防衛省九州防衛局が6月中旬までに、空港近隣の6校区の自治会長会に配備計画を非公開で説明した。終了後に取材に応じ「住民感情は一色じゃない」と発言していたのが印象的だ。